『ウィッシュ』サウンドトラック収録の全8曲を徹底解説!日米キャストはどのように歌う?
4.「誰もがスター!」by キャスト
ロサス王国の動植物がアーシャと一緒に歌う、ディズニーらしい楽しいミュージカルチューンは、リス、クマ、ウサギ、キノコらが、マイクリレーのように歌い継いでいく。宇宙や星について歌われる歌詞は、まるで科学の授業を受けているかのようでもあり、生命のミラクルを伝えてくれる。と同時に「誰もがスター!」という曲名にもあるメッセージが込められる。もちろん願い星のスターのことも掛けられているはずだ。共作者のライスはこうコメントしている。「この曲は、非常におもしろくて深い意味があります。スターの星屑の力によって、すべての自然が命を吹き込まれ、私たちは皆同じものからできているのだとアーシャに説明しています。私たちは、誰もがスターなのです!」。
さらに、日本語版には松たか子や平野綾、上戸彩、中川翔子といった、歴代のディズニー・アニメーション作品で主要キャストを演じた豪華俳優陣が登場しているのも注目ポイント!ぜひ動物たちの歌声に耳を澄ましてほしい。
5.「無礼者たちへ」by クリス・パイン/ 福山雅治
魔力を増幅させ、恐ろしいヴィランに変貌していくマグニフィコ王が、喜怒哀楽を矢継ぎ早に放ちながら、多彩な歌唱スタイルで楽しませてくれる。ディズニー史上最恐のヴィランとも称されるマグニフィコ王は、ナルシスティックで、怒りを抑えきれない性格。だが、ここではポップでファンキーなサウンドに乗せてコミカルに歌われて、そのギャップというのが憎めない。「輝く願い」とは、まったく異なるタイプの歌唱で魅了する。パインと福山は、共に豊かな表現力で持ち前のカリスマ性を存分に発揮する。
6.「真実を掲げ」by アリアナ・デボーズ、アンジェリーク・カブラル&キャスト/ 生田絵梨花、檀れい&キャスト
国民の“願い”を支配するマグニフィコ王に対して、アーシャをはじめ皆で立ち上がる感動的なシーンで歌われる革命アンセム。打ち付けるドラムビートや掛け声に鼓舞され、全員の気持ちが一体化。“戦おう”と力強く合唱される。アマヤ王妃が初めてここで参戦するのも感動的で、思わず一緒に拳を掲げたくなるはずだ。
ソングライティングを手掛けたマイケルズは「ようやくマグニフィコ王の真の姿に気づくシーンで歌われる楽曲で、曲の終わりに皆がひとつになり、感情が揺さぶられます」と語っている。共作者のライスも「毎回、鳥肌が立つほどパワフルな瞬間だ。私がこの映画で最も好きなシーンのひとつです」と明かす。
日本版でアマヤ王妃役を演じた檀れいは、以下のようにコメント。「今回、普段私が歌を歌う時に使っている声ではない、とても強い地声をアマヤ王妃の歌では使いました。彼女のその時の心情に伴い使ったんですけれども、やはりそこは私にとっての一つの挑戦でもありました」。