田中理恵が語る、「ガンダムSEED」最新作で魅せたラクスの真っ直ぐな“愛”「この時のために声を温めてきた」

インタビュー

田中理恵が語る、「ガンダムSEED」最新作で魅せたラクスの真っ直ぐな“愛”「この時のために声を温めてきた」

21世紀最初のガンダムシリーズとして社会現象を巻き起こした「機動戦士ガンダムSEEDシリーズ」。その最新作となる『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が公開中だ。本稿では本シリーズのヒロインであるラクス・クライン役を演じた田中理恵のインタビューをお届け!ラクスに対して感じたことから、入念に準備をして臨んだアフレコの模様、脚本家の両澤千晶への想いまでを語ってもらった。

ラクス役の田中理恵にインタビュー!ラクスを演じることやアフレコエピソードなどお届け
ラクス役の田中理恵にインタビュー!ラクスを演じることやアフレコエピソードなどお届け[c]創通・サンライズ

「ラクスの愛が真っ直ぐキラに対して向いている」

「ガンダムSEEDシリーズ」は、遺伝子を調整されて生まれた人類(=コーディネイター)と、自然のままに生まれた人類(=ナチュラル)の戦いを描いた作品。劇中に登場する様々な国家や組織の思惑が複雑に絡み合うなかで、主人公のキラ・ヤマトやアスラン・ザラら若者たちが、運命に翻弄されていく。巧妙に練られたストーリー展開と衝撃的なシーンの数々で話題を集めた。今作は、2004年から2005年にかけてテレビ放送されたシリーズ第2作『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』のストーリーから約2年後の世界が描かれる。

「『ガンダムSEEDシリーズ』の魅力は一言では言えませんが、戦争だったり、戦いたくないのに戦わなければいけなかったり、人間模様がリアルに描かれていて、当時は観ていて自分でもすごく衝撃を受けました。テレビシリーズのアフレコの時は映像がまだ線画だったので、放送でやっとカラーの映像を観た時、爆発のシーンなどが包み隠すことなくリアルに描かれていて衝撃を受けました。“非戦”というそもそもの大きなテーマもすごく考えさせられましたし、明るい作品ではなく少し暗いところもあって、アニメを観た人同士で『どう感じたか?』を、語り合えるくらいの深さと大きなテーマがある作品です」。

『FREEDOM』ではコンパス総裁として活動をしているラクス
『FREEDOM』ではコンパス総裁として活動をしているラクス[c]創通・サンライズ


ラクスはプラントと呼ばれるスペースコロニー群の最高評議会議長の娘であり、美しい歌声で平和を呼びかける国民的歌姫として活動する。そしてキラに新型ガンダムであるストライクフリーダムを託し、デュランダル議長が提唱した「デスティニープラン」の野望を打ち砕いた。今作では、新たに創設された世界平和監視機構コンパスの初代総裁として登場する。

【写真を見る】コーディネイターはたくさん食べる…?ものすごい量のキラの好物を作るラクス
【写真を見る】コーディネイターはたくさん食べる…?ものすごい量のキラの好物を作るラクス[c]創通・サンライズ

「『SEED』のラクスはつかみ所の無いふわっとした感じで始まり、歌で人々と対話をすることでカリスマ性を発揮したキャラクターだったので、当時は演じるのがすごく難しかったです。『DESTINY』では、戦いたくないけど戦わなければいけないなら、自分も前に出て行くといった“強いラクス・クライン”で、さらに難しさを感じて、必死でしがみつくように演じていた印象です。今回の『FREEDOM』は“愛”をテーマにしていて、戦いのシーンもありますけど、もっとラクス個人の部分にスポットが当てられた印象です。『SEED』と『DESTINY』では、キラとラクスの関係もライトな描かれ方でしたが、劇場版はそれから2年が経ったお話なので、関係性の描写ももっと踏み込んで、ラクスの愛が真っ直ぐキラに対して向いていることを演じていて感じました。以前は戦うキラをサポートするといった役でしたけれど、『FREEDOM』では、YESかNOか自分の意思をしっかり示すラクス像で、テレビシリーズとは違ったラクスを演じるという、新たなチャレンジになりました」。

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