タイタニック号のチケットがあなたのものに!?『タイタニック』25周年記念ボックスを開封してみた
ボーナスコンテンツはなんと6時間21分!新規コンテンツで『タイタニック』を深堀り
ディスクが収められたケースを開けてみると、2種類の本編ディスクとボーナスディスクの盤面には、それぞれ異なる表情を持ったタイタニック号の姿が写しだされている。4K UHDの盤面は穏やかな海を航行する優雅な姿、Blu-ray本編ディスクには曇り空と白波のなかを力強く進む姿、そしてボーナスディスクには夕陽に照らされた美しい姿。どこを切り取っても絵になることこそ、タイタニック号の最大の魅力ではないだろうか。
今回のボーナスディスクには、これまで発売されてきた『タイタニック』の商品に収録されていた未公開シーン集&もうひとつのエンディング、メイキング映像集などに加え、興味深いドキュメンタリー映像など新たに追加されたコンテンツが多数。ボーナスディスク収録映像だけでもなんと6時間21分!まさに永久保存版だ。
新収録のドキュメンタリー「メモリー・オブ『タイタニック』」では、キャメロン監督とウィンスレット、そしてプロデューサーのジョン・ランドーが登場。キャメロン監督がなぜ「タイタニック号沈没事故」を映画にしようと考えたのかというすべての始まりを語るインタビューから幕を開け、それぞれが25年前の制作当時の思い出を振り返っていく。
貴重な当時の映像も多数盛り込まれており、ウィンスレットがローズ役に起用されるきっかけとなったカメラテスト映像であったり、ディカプリオという稀代のスター俳優が誕生した裏話。撮影現場で談笑するディカプリオとウィンスレットの姿などファンにはたまらない映像も。さらに前例のない大規模でメキシコの海岸に建設された「バハスタジオ」の巨大なタイタニック号のセットの裏話など、いまだから語れるエピソードの数々で、これまで作られてきたメイキング映像とは一味違う視点から『タイタニック』をひも解くことができる。
そしてなんといっても必見なのは、もう一本のドキュメンタリー「ジェームズ・キャメロンの飽くなき探求」。本作の制作前から何度も海底に潜航し、本物のタイタニック号を見てきたキャメロン監督は、後に『ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密』(03)や『エイリアンズ・オブ・ザ・ディープ』(05)といったドキュメンタリー映画を手掛けるなど、深海探検家としての顔も持ち合わせている。このドキュメンタリーでは、もはや“映画監督”というより“専門家”と呼ぶに相応しいキャメロン監督が、科学的な観点から劇中に起こる事象を再検証していく姿が記録されている。
タイタニック号が沈没する瞬間、船尾が垂直に持ち上がる象徴的なシーンは本当に起こり得たのか?救命ボートをすべて降ろすにはどれくらいの時間が必要だったのか?なぜジャックは助からなかったのか?2人とも助かる道はあったのではないか?映画公開後から度々議論に上がったテーマに、本気で向き合うキャメロン監督。そこには「史実を元にしたフィクションで、真実は誰も知らない」という前提がありながらも、「絶対に起きないことは描かない」という矜持と、実際の犠牲者への哀悼の意を込めてこの映画を作りあげたキャメロン監督の想いが詰め込まれている。彼が“巨匠”である理由が、これを観ればよくわかる。
ほかにも30シーンに及ぶメイキング映像集に、新たにランドーによる制作秘話が収録されていたり、映画公開当時に大きな話題を集めた4分7秒にも及ぶ異例の長尺予告映像が完成するに至った経緯など、『タイタニック』をさらに深く、隅から隅まで知ることができるコンテンツが目白押し。4K UHDの美しい映像で味わう本編と、このボーナスディスクで、『タイタニック』をもっと好きになること間違いなしだ!
「アバター」シリーズもドルビービジョンの本編と10時間超のボーナスコンテンツ収録の“究極版”に!
「タイタニック 4K UHD 25周年アニバーサリー・エディション(数量限定)」と同日に発売される「アバター 4K UHD コレクターズ・エディション(数量限定)」には、日本初ディスク化(リマスター版のみ収録)の3D本編に加え、新規コンテンツ4種を含む10時間超のボーナスコンテンツが収録。また「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 4K UHD コレクターズ・エディション(数量限定)」にも新規コンテンツを含む10時間超のボーナスコンテンツが収録されている。“映像革命”と称され、今後も続編の公開が予定されているSF巨編をいまのうちに深掘りしておきたい。
そして4月10日(水)にはキャメロン監督の初期の傑作『エイリアン2』(86)と『アビス』(89)、そしてアーノルド・シュワルツェネッガーと「ターミネーター」シリーズに続いてタッグを組んだ『トゥルーライズ』(94)の3作品も、初4KUHDマスターの本編と豊富なボーナスコンテンツ付きで発売。今年8月に70歳を迎える巨匠キャメロン監督の飽くなき探究心によって生みだされた傑作の数々を、“究極版”のかたちで一気にコレクションしよう!
文/久保田 和馬