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デビュー25周年!“マスター・オブ・Jホラー”清水崇の軌跡…『呪怨』から『あのコはだぁれ?』へ

コラム

デビュー25周年!“マスター・オブ・Jホラー”清水崇の軌跡…『呪怨』から『あのコはだぁれ?』へ

「恐怖の村」と“さな”で、コロナ禍以降のホラーブームを盛り上げる!

こどもつかい』(17)から3年のブランクを開けて発表した犬鳴村』(20)から始まった「恐怖の村」シリーズは、樹海村』(21)牛首村』(22)と毎年連続するように公開され、いずれもヒットを記録。コロナ禍での巣籠り需要以降、再燃していったホラーブーム。その中心にいるのも、やはり清水作品だった。特に、コロナ禍以降すべての制作がストップしていた邦画界にとって、制作再開の先陣を切ることとなった『樹海村』は感染者を出さずに完成させ、止まりかけた映画制作の文化を推進し不安を払拭したとして、文化庁からも称賛を受けた。

平遥国際映画祭での『犬鳴村』ワールドプレミアの模様
平遥国際映画祭での『犬鳴村』ワールドプレミアの模様

中国映画界の巨匠、ジャ・ジャンクー監督とツーショット!
中国映画界の巨匠、ジャ・ジャンクー監督とツーショット!

国際的な評価がふたたび高まってきたのもこの時期だ。『犬鳴村』は心霊ホラーが御法度の中国で、ジャ・ジャンクー監督が主宰を務める第3回平遥国際映画祭から異例の招待を受け、ワールドプレミア上映。2700年の歴史を誇る山西省の平遥古城の会場でのチケットは完売し、約2000人収容の客席を満席にした。また『樹海村』がポルト国際映画祭で最優秀作品賞(グランプリ:ファンタスポルト2021)を受賞したのをはじめ、『牛首村』が公式上映された2022年の「ニューヨーク・アジアン映画祭」では、清水監督が岩井俊二監督、原田眞人監督に続いて日本で3人目となる、スター・アジア・ライフタイム・アチーブメント賞(功労賞)を受賞。忌怪島/きかいじま』(23)では、第19回ポルト・アレグレ国際ファンタスティック映画祭、通称ファンタスポアの歴史上初めて、悪役に与えられる「最優秀悪役賞」が贈られた。

昨年には『忌怪島/きかいじま』とミンナのウタ』(23)の2作が公開。特に後者は「呪怨」シリーズを彷彿とさせつつも進化したホラー演出が支持を集め、さらには新たなホラークイーン“さな”を誕生させる。その『ミンナのウタ』のDNAを引き継ぐ新作として公開された『あのコはだぁれ?』は、今夏若者を中心にSNSなどで話題となり、先述のようなヒットを達成した。

以前MOVIE WALKER PRESSで実施したロングインタビュー企画「Ask Me Anything」では「まさかこんなにずっとホラー映画ばかり撮り続けることになるとは思っていませんでした」と語っていた清水監督。これまで手掛けてきた劇場映画の多くがホラー作品というフィルモグラフィを持つ一方で、意外なことに少年時代にはホラー映画が苦手だったとも明かしている。

「呪怨」の伽椰子につづく新たなホラークイーンが誕生
「呪怨」の伽椰子につづく新たなホラークイーンが誕生『あのコはだぁれ?』Blu-ray・DVD 12月4日(金)発売/特別版Blu-ray(数量限定生産):6820円(税込)/通常版DVD:4620円(税込)/発売・販売元:松竹 [c]2024「あのコはだぁれ?」製作委員会

ホラーファンはもちろん、怖いものが苦手な人々の気持ちも理解していることこそ、こうして長きにわたって第一線で活躍できる理由なのかもしれない。「ホラー映画が苦手な人ほど、思い込みで食わず嫌いになってしまっている。だから、そうじゃないんだよって扉を開いてあげたい」と、さらにホラーというジャンルの間口を広げていく意欲を語っていた清水監督。今後どんな恐怖を我々に見せてくれるのか、次回作も大いに楽しみだ。

清水崇作品、どれが怖かった?投票企画が実施中!

『あのコはだぁれ?』特別版Blu-rayにはインタビューやメイキング、未公開シーンなど約152分の映像特典が収録
『あのコはだぁれ?』特別版Blu-rayにはインタビューやメイキング、未公開シーンなど約152分の映像特典が収録『あのコはだぁれ?』Blu-ray・DVD 12月4日(金)発売/特別版Blu-ray(数量限定生産):6820円(税込)/通常版DVD:4620円(税込)/発売・販売元:松竹 [c]2024「あのコはだぁれ?」製作委員会

「MOVIE WALKER PRESS」のホラーに特化したブランド「PRESS HORROR」では現在、当記事で紹介した清水崇監督の手掛けたホラー作品が「怖かった」か、「怖くなかった」かを聞く投票企画を11月17日(日)まで実施中だ。


清水崇監督のホラー映画、一番怖い作品は…?
清水崇監督のホラー映画、一番怖い作品は…?『あのコはだぁれ?』Blu-ray・DVD 12月4日(金)発売/特別版Blu-ray(数量限定生産):6820円(税込)/通常版DVD:4620円(税込)/発売・販売元:松竹 [c]2024「あのコはだぁれ?」製作委員会

今回の投票企画の集計結果は「PRESS HORROR」の記事や公式Xにて発表予定。はたして、清水崇作品で“もっとも怖い映画”はなんなのか?清水監督の作品を一本でも観たことがある人は、是非とも投票に参加してみてほしい!

文/久保田 和馬

デビュー25周年!“マスター・オブ・Jホラー” 清水崇 大投票

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdPGKo6cIs-AntmbDPujsn859UokPZUInZPfiJB0ERuQAOyJA/viewform
投票期間:10月24日(木)~11月17日(日)23:59

「MOVIE WALKER PRESS」のホラー特化ブランド「PRESS HORROR」では、アンケートに答えてくれたなかから10名の方に、「映画GIFT」500円分をプレゼントするキャンペーンを実施中です。

本アンケートでは、デビュー25周年を迎える“マスター・オブ・Jホラー” 清水崇が監督したホラー映画をリストアップ。『呪怨』から『犬鳴村』、最新作『あのコはだぁれ?』など、長きにわたりホラーシーンの最前線を走り続ける清水崇作品が、あなたにとって「怖かった」のか「怖くなかった」のかを判定してください。
また、未見の作品の場合は「未見」に投票すればOKです。

各作品のタイトルリンクより、MOVIE WALKER PRESSの作品ページであらすじや予告編が参照できますので、アンケートに答えて送信すれば、応募完了。
応募は1人につき1回投票可能です。
〆切は、11月17日(日)の23:59まで。

〆切後にはアンケート結果を集計し、清水崇監督の“もっとも怖い映画”を発表します。
アンケートにぜひ回答&応募ください!

『あのコはだぁれ?』は、12月4日(水)にBlu-ray・DVD発売&デジタル配信開始!
詳細は以下をチェック
https://moviewalker.jp/news/article/1220802/

大賞受賞者には商業映画監督デビューを確約!「第3回日本ホラー映画大賞」がついに発表
日程:
11月15日(金) 入選作上映会
11月16日(土) 授賞式(登壇:清水崇、堀未央奈、FROGMAN、小出祐介、宇野維正、ゆりやんレトリィバァ)
会場:グランドシネマサンシャイン 池袋
詳細は公式Xにて発表

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