北村匠海、佐野勇斗、森崎ウィン…いまキテる“EBiDAN”俳優って?
朝ドラにふさわしい瑞々しさ…高田彪我「5→9〜私に恋したお坊さん〜」、「おかえりモネ」
2人組フォークデュオ「さくらしめじ」の高田彪我は、2015年放送の「5→9〜私に恋したお坊さん〜」に出演し、非常に大きなインパクトを残した。というのも、本作で高田は里中由希という“女装男子”に扮したのだが、第1話の登場時から由希が女装であることと、高田が演じていることは伏せられていた。第4話でウィッグと服を脱ぎながら、想いを寄せる桜庭潤子(石原さとみ)に正体を明かしたシーンには驚かされた人も多いはずだ。
そして2021年、高田は連続テレビ小説「おかえりモネ」で主人公の百音(清原果耶)の同級生、早坂悠人役を射止め朝ドラデビュー。こちらではおっとりした性格ながら周囲から頼られる“撮り鉄”を演じており、EBiDANでは比較的若手ながら、着実に俳優として活躍の場を広げ続けている。
スティーヴン・スピルバーグのお墨付き…森崎ウィン出演『レディ・プレイヤー1』(18)、『蜜蜂と遠雷』(19)
EBiDAN出身で、現在も俳優&歌手として活躍の幅を広げ続ける森崎ウィンだが、彼の名前を世間どころか世界に広めた作品と言えば、スティーヴン・スピルバーグ監督作への大抜擢となった『レディ・プレイヤー1』だろう。VR世界に隠された5000億ドルという莫大な創設者の遺産を巡り、人々が様々なミッションに挑んでいく本作で森崎が演じたのは、三船敏郎をモチーフとしたアバターを操るダイトウ。主人公のパーシヴァル(タイ・シェリダン)ら仲間と共に、敵のソレント(ベン・メンデルソーン)の組織に立ち向かうなかで、「俺はガンダムで行く」のパワーフレーズを生みだした。なお、英語も堪能な森崎は劇中のほとんどのセリフを英語で話しているほか、日本語吹替版でも自身に声をあてている。
『レディ・プレイヤー1』で実力が評価されると、日本の映画やテレビドラマにも次々出演。直木賞と本屋大賞をW受賞した人気小説の実写化となる『蜜蜂と遠雷』では、天才と称される留学生のマサル・カルロス・レヴィ・アナトールを好演。原作のマサル同様、スマートで紳士然とした佇まいで存在感を発揮している。作曲経験もありピアノに触れる機会はあったものの、本格的な演奏はしたことがなかったという森崎は、撮影前に音楽教室に通ったそう。演奏シーンは実際に演奏した音を使用しているわけではないが、ピアノはミュートのまま本当に弾いている楽曲もあり、それがあの臨場感あふれる演奏シーンを生んだと言えるだろう。撮影後には爪と肉が剥がれるほどだったといい、文字通り血のにじむ努力が実り、本作で森崎は第43回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。
北村匠海をはじめ、映画やドラマ、そして音楽界でもますます活躍の場を増やし続けるEBiDAN所属、出身の俳優たち。彼らの今後の躍進に注目していきたい!
文/佐藤来海
※高田彪我の「高」は「はしごだか」が正式表記