サプライズに満ちた“新バットマン”誕生に立ち会え!『THE BATMAN-ザ・バットマン-』はディテールまで鮮明な“IMAX推し”

コラム

サプライズに満ちた“新バットマン”誕生に立ち会え!『THE BATMAN-ザ・バットマン-』はディテールまで鮮明な“IMAX推し”

“新バットマン”ロバート・パティンソンが魅せる、巧みな表現力に釘付け

今作のバットマンは、犯罪と戦い始めて“2年目”という設定。両親の命を奪った犯罪を憎み、容赦なく悪に鉄槌を下すブルースは、ヒーローとしての明確な指針を持っていない。時に怒りを抑えきれず暴走する危なげな姿は、「知的でダンディなセレブ」というこれまでのブルース・ウェイン像に新たな風を吹き込んだ。

ロバート・パティンソンは、巧みな演技で誰もが知るヒーローに新たな光を当てた
ロバート・パティンソンは、巧みな演技で誰もが知るヒーローに新たな光を当てた[c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

そんなウェインを演じているのが、今作から“新バットマン”を務めるロバート・パティンソンだ。『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)や、美しきヴァンパイアを演じた『トワイライト 初恋』(08)とそれに続くシリーズで世界中のティーンを熱狂させ、端麗な容姿からアイドル的に注目されたパティンソン。その後はデヴィッド・クローネンバーグ監督作『コズモポリス』(12)や社会派犯罪ドラマ『グッド・タイム』(17)などで演技面の評価を高め、子役スターのイメージを払拭。一昨年の大ヒット作『TENET テネット』(20)では謎めいたスパイ役でノーラン監督から絶賛されるなど、演技派として存在感を高めている。

ゾーイ・クラヴィッツ演じる、キャットウーマン=セリーナとのロマンスにも注目
ゾーイ・クラヴィッツ演じる、キャットウーマン=セリーナとのロマンスにも注目[c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

そんなパティンソンがこれまで培ってきた力を爆発させたのが、ウェイン=バットマン役だ。リドラーやゴッサムの裏社会を仕切るファルコーネ、狡猾なペンギンたちとの軋轢に加え、自らの心の闇や隠された過去と向き合い葛藤するウェインを、時に妖しく美しく、時には力強く、抑制の効いたトーンを崩さないまま見事に表現した。

口数が少ない代わりに、表情やふとした仕草で魅せるパティンソンの演技をじっくりと堪能できるのも巨大スクリーンならではで、特に物語後半、バットマンが“真実”に揺れるさまを、マスクの下に覗く目と口元だけで表現しなければならない場面も、彼の巧みな表現力が光る名シーンとなっていた。是非とも、パティンソンの些細な演技にも注目してみてほしい。


映像や音のディテールにまでこだわった本作は、是非IMAXスクリーンで!
映像や音のディテールにまでこだわった本作は、是非IMAXスクリーンで![c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

このほかにも、共に行動するなかで距離を縮めていくキャットウーマンことセリーナとのロマンス、従来の“完璧な執事”とはひと味違うアルフレッドとの微妙な関係など、群像劇としての見ごたえもたっぷりとあり、見どころを語ればキリがない仕上がりとなった『THE BATMAN-ザ・バットマン-』。

鑑賞前にあまり多くを語れない作品ではあるが、これまで挙げてきたようにディテールまでこだわり抜かれた本作は、映像と音に極限まで集中できる環境で観ることをお勧めしたい。是非、想像を超えるサプライズに満ちた“謎解き”を、IMAXシアターでじっくりと堪能してほしい。

『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は公開中
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は公開中[c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

文/神武団四郎


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