【連載】「MINAMOの話をきいてミナモ?」 第7回 結論や正解がない恋愛とはなんなのか

コラム

【連載】「MINAMOの話をきいてミナモ?」 第7回 結論や正解がない恋愛とはなんなのか

私は過去の私にたくさんアドバイスをもらった

 MINAMOがこれまでの恋愛遍歴を振り返る
MINAMOがこれまでの恋愛遍歴を振り返る撮影/SAEKA SHIMADA ヘアメイク/上野知香

自分の恋愛遍歴を辿ったところ、昔は追っても追ってもこっちなんか見てもくれない人が好きで好きで仕方なかった。だが、そんな恋愛でボロ雑巾のようになった私がいた。おかげでいくら身があっても足りないとやっと学んだ。酷い扱いを受けた経験があったからこそ、昔はつまらないと感じていた「優しい人」を好きになれるようになった。

私の中で失恋とは「実らなかった恋愛」だと思うのだ。それでいうと私の過去の恋愛のほとんどは失恋であろう。「あなたのことが好きなんだ」と、その一言が言い出せなくて終わってしまった恋もあった。逆に、「私のこと好き?」とずっと聞き出せずに終わってしまった恋もあった。

清野菜名&松坂桃李主演で10年後を描く実写版も公開される『耳をすませば』
清野菜名&松坂桃李主演で10年後を描く実写版も公開される『耳をすませば』[c]1995 柊あおい/集英社・Studio Ghibli・NH

恋愛をする度に「こんなはずじゃなかった」「本当に恋愛が向いていない」「もう恋愛なんかしない」などとわめきだす私は、まだまだ青い。あと何年経てば恋愛の全てが分かるのだろう、いつになったら恋愛上手になれるのだろうと、一つの恋愛が終わる度に思うのだ。私は本来、『耳をすませば』(95)や、細田守監督の『時をかける少女』(06) のような恋がしたいのだ。だが現実はそううまくはいかない。恋愛のいろはを教えてくれるのは、映画でも本でもアニメの主人公でも親でも年上の友達でも誰でもない。背中を押してもらったり傷を癒してはくれるが、結局は自分自身であろうと私は思う。現に私は過去の私にたくさんアドバイスをもらったのだから。

「すごく優しい人」と皆が口を揃えて言う人とも、同性に人気のある人とも、年上に好かれる人とも、異性にモテる人とも、性別関係なくモテる人とも付き合ってきたが、どの人が一番良かったなんて無い。つまり、正解が分からない。正解が無いというのが正解なのかもしれない。


■MINAMO プロフィール
京都府出身。2021年6月にSOFT ON DEMANDよりAV女優としてデビュー。趣味は映画&レコード鑑賞、読書。
YouTubeにて「MINAMOジャンクション」を配信中。
Twitter:@M_I_N_A_M_O_
Instaglam:minamo_j


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