プロデュース業にもチャレンジ!“時代のアイコン”ティモシー・シャラメの活躍を振り返る
『君の名前で僕を呼んで』(17)での大ブレイクからたった5年ほどで、若手きってのスター俳優、そして時代のアイコンへ瞬く間に上り詰めたティモシー・シャラメ。2023年は『デューン:パートツー(原題)』、『ウォンカ(原題)』といった作品が待機しており、よりいっそうの活躍が期待されている。そんなシャラメが主演する『ボーンズ アンド オール』が現在公開中。飛躍のきっかけとなったルカ・グァダニーノ監督との再タッグ作ということで、シャラメのこれまでの歩みを振り返っていく!
子役としても活動!オスカーノミネートで一躍大ブレイク
ニューヨークのヘルズキッチンに生まれ、ブロードウェイの元ダンサーの母、映画監督の叔父など芸能と近い距離で育つと、子どもの頃からコマーシャルなどに出演していたシャラメ。俳優初期は2009年にゲスト出演した「ロー&オーダー」や「救命医ハンク セレブ診療ファイル」、「HOMELAND」といったテレビドラマを中心に活躍し、「HOMELAND」では副大統領の息子役を演じて注目を集めた。
2014年の『ステイ・コネクテッド〜つながりたい僕らの世界』で長編映画初出演を果たすと、同年の『インターステラー』(14)ではマシュー・マコノヒー演じる主人公の息子役に抜擢。翌年の『シークレット・チルドレン 禁じられた力』(15)で早くも映画初主演を飾るなど、順調にキャリアを築いていく。
そして転機となったのが、2017年のルカ・グァダニーノ監督作『君の名前で僕を呼んで』だ。1983年のイタリアの避暑地で出会った少年と青年のひと夏のせつない恋模様が綴られる本作でシャラメが演じたのは、両親と共に別荘でバカンスを過ごす少年エリオ。考古学者である父のバカンスに帯同する助手の青年オリヴァー(アーミー・ハマー)に心を奪われ、抗えない感情を抱いていく、という役どころだ。
はじめはオリヴァーを疎ましく思いながらも徐々に魅せられていく心変わりから、自身の気持ちに対する葛藤、少年の初々しさまで繊細に表現したシャラメの演技は圧巻で、ほぼ無名にもかかわらず第90回アカデミー賞の主演男優賞にノミネート。惜しくも受賞は逃したものの、その名を世界に轟かせた。
これを機に一気に羽ばたいたシャラメのその後の活躍はご存知の通り。ドゥニ・ヴィルヌーヴ、ウェス・アンダーソン、グレタ・ガーウィグにアダム・マッケイといった名だたる監督たちの作品に立て続けに出演し、いまや確固たる地位を築いている。