『聖闘士星矢』は“実写化”の不安を吹き飛ばせたのか?ユーザーの感想から、リスペクト度を読み解く
テレビアニメ版のファンも注目!日本語吹替版キャストはこの人
世界的アクションスターの“サニー千葉(千葉真一)”を父に持つことでも知られる新田。これまでも『るろうに剣心 最終章 The Final』(21)や「鋼の錬金術師」シリーズなど、マンガ原作の実写映画でそのポテンシャルの高さを見せつけてきた新田は、本作でも鍛えられた肉体美と、しなやかな身体表現を遺憾なく発揮。新田のハリウッド初主演に賛辞を送る感想は、特に多く寄せられていた。
「まっけんのアニメボディ再現度にも度肝を抜かれます!」
「新田真剣佑さんが、観ていくほどに星矢になっていきます 鍛え上げられた肉体は素晴らしかった 不遜な態度がまさに星矢でした、かっこよかった」
「星矢のアクションが鍛え抜かれた肉体美はもちろんですが、それ以上に指先まで美しいアクションをされてるのが驚きました」
ほかにも、原作での城戸光政に当たるアルマン役を演じているのは「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズや「ゲーム・オブ・スローンズ」のショーン・ビーン。アテナを狙うグラード役には『007/ゴールデンアイ』(95)のゼニア・オナトップ役や「X-MEN」シリーズ、「96時間」シリーズのファムケ・ヤンセン。シエナ役を「ジュマンジ」シリーズのマディソン・アイズマンが、カシオス役を『ターミネーター3』(03)のニック・スタールが演じるなど、アクション映画好きに刺さるキャスティングも見逃せない。
なかでも多くのユーザーを魅了したのが、『ジョン・ウィック:パラベラム』(19)で注目を集めたマーク・ダカスコスが演じた、原作の辰巳徳丸にあたる、アルマンの執事マイロックの“イケおじ”っぷりだ。
「この作品で一番魅力的だったのは、マイロック役のマーク・ダカスコス。佇まいからして格好良過ぎる! そして、聖闘士でもないのに強過ぎる! ガン=カタまたはガンフーっぽいアクションは必見!辰巳徳丸が、ここまで魅力的なキャラに改変されるとは!」
「辰巳があんなにカッコよかったとは知らなんだ。実写恐るべし」
「マイロック(原作辰巳ポジ)どちゃくそカッコイイな!!!?!?生身で(武器は使うけど)あんだけ強くてまじイケちらかしててもはや聖闘士になれそう(笑)」
「みんなマイロックを観に劇場へGOだよ! マイロックはいわゆる辰巳ポジションだよ! 華麗に変化を遂げたスーパー執事の活躍をぜひご覧ください!」
また、テレビアニメ版からのファンも多いため、吹替キャストへの注目度も高かった本作。新田が演じる星矢の日本語吹替えは、新田自らが担当。さらにシエナ/アテナの吹替えを担当したのは、テレビアニメ版「聖闘士星矢」で城戸沙織役を担当した潘恵子の娘である潘めぐみというのも、ファンを唸らせたポイント。劇中には、テレビアニメ版のオープニングテーマとして有名な「ペガサス幻想」が流れるシーンもあるので、ファンは注目してほしい。
「The Beginning」というタイトルになっていることからもわかるとおり、車田正美が生みだした壮大な物語の序章が描かれた本作。さらなる物語の拡大に期待が膨らむようなラストシーンも待ち受けており、続編を期待する声も。なかには聖闘士たちのキャスティング予想も見受けられた。
『聖闘士星矢 The Beginning』は新田のファンはもちろんのこと、原作コミックやテレビアニメ版のファンにも満足感を与えてくれる作品に仕上がっていると言える。話題作が続々公開され映画館が賑わいを見せるこのゴールデンウィーク。“ハリウッド実写映画化”のネガティブなイメージを覆す本作を、鑑賞予定に加えてみてはいかがだろうか。
文/久保田 和馬