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『クリード 過去の逆襲』は“IMAX推し”!スポーツ映画初のIMAX撮影で、リング内へ入りこむ没入体験

コラム

『クリード 過去の逆襲』は“IMAX推し”!スポーツ映画初のIMAX撮影で、リング内へ入りこむ没入体験

本作はワイドスクリーンと、より見える範囲がぐっと広がるIMAX画角が併用されており、IMAXシアターで鑑賞する場合、ドラマ部分がワイド、試合会場のスタジアム内がIMAX画角という使い分けがされていることが特徴だ。

また、同じくIMAXシアターでは、試合会場でも控え室や通路を歩くシーンはワイドで、リングのあるスタジアム内に足を踏み入れた途端にスクリーンが上下に拡張。スタンド最上階までぎっしり埋まった大観衆と大歓声が押し寄せるように降り注ぐさまは、震えがくるほど高揚感に満ちている。


アドニスへの復讐を誓い、立ちはだかるデイム
アドニスへの復讐を誓い、立ちはだかるデイム[c] 2023 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved.  CREED is a trademark of Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved.

ボクシングは互いに拳が届く範囲で展開するため、IMAXの画角と親和性が高い。左右に広いワイドと違い、IMAXはひざから上を写してもスクリーンいっぱいに選手たちが収まるため、自然と迫力ある画になるのだ。スポーツ映画にIMAXカメラが導入されたのは本作が最初だが、IMAX=スペクタクル映画という固定概念が180度くつがえされた。また観客の大声援が鳴り響くなか、選手たちが打ち合う音はもちろん、パンチが空を切る音までしっかり聞き取れるのも、高精度なサウンドを実現しているIMAXならでは。そしてもちろん、ジョセフ・チャーリーの壮大なスコアも、映像と相まって激闘を盛り上げている。

マイケル・B・ジョーダンが魅せる、全身全霊の熱演を体感

【写真を見る】奇跡の肉体改造!マイケル・B・ジョーダンが30代後半で魅せた、バキバキの腹筋に驚嘆の声
【写真を見る】奇跡の肉体改造!マイケル・B・ジョーダンが30代後半で魅せた、バキバキの腹筋に驚嘆の声[c] 2023 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved.  CREED is a trademark of Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved.

実話を基にした社会派ドラマ『フルートベール駅で』(13)で注目されたジョーダンは、28歳で『クリード チャンプを継ぐ男』(15)に主演。批評家はもちろん、世界中の映画ファンから支持されスターの仲間入りを果たした。その後、『ブラックパンサー』(18)のエリック・“キルモンガー”・スティーヴンス役などを経て今年36歳を迎えた彼は、本作で30代後半にして現役復帰するアドニスを見事に体現。加齢によって衰えた筋肉を取り戻していくさまに、妥協のない肉体改造で説得力を持たせた。「ロッキー」サーガの名物と言える極限まで肉体を酷使する特訓の凄まじさも、本作ではさらにリアルに描かれており、ジョーダン本人のパーソナリティと重なる奮闘ぶりに注目してほしい。

ドラマ部分の核になるのが、アドニスの葛藤だ。かつての自分の行いを“なかったこと”と封じることで平静を保ってきた彼の心が、予期せぬデイムの登場で崩れていく。そんな彼の内面はファイトシーンにも投影され、試合中いつしか大観衆やレフェリーが姿を消し、暗闇に浮かんだリングのうえでアドニスとデイムが黙々とパンチを打ち合う心象シーンとして表現されていく。それはまるで、かつての親友同士が、殴り合いながら心を通わすようにも映るのだ。

クローズアップやスローモーションを含め、「NARUTO -ナルト-」や「はじめの一歩」などのコミックを彷彿とさせる映像表現は、以前から日本発のカルチャーへの愛を公言しているジョーダンらしいスタイル。大胆なビジュアルでキャラクターの内面を描くジョーダンのケレン味ある演出は、客席を包み込むIMAXなら、より没入感ある体験をもたらしてくれる。


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