『ホーンテッドマンション』片岡愛之助、土屋アンナ、八代拓が“なりたいゴースト像”を明かす!「名物ゴーストになりたい」
「部屋の隅でひたすらエクササイズしている名物ゴーストになりたいです(笑)」(八代拓)
――本作の監督は、カリフォルニアのディズニーランドのキャストとして働いた経歴を持つジャスティン・シミエンです。強いディズニー愛をもつ彼だからこその演出だな、と感じたポイントはありますか?
土屋「アトラクションへのオマージュを、サラっと描いて登場させているところ。例えば、墓地で犬を連れているお爺ちゃんとか、アトラクションでもわりと目立つ存在ですが、映画ではとてもさりげなく登場させている。好きだからこそ、そういう描き方をして、多分、観客に発見してもらいたいんだなと思いました」
愛之助「隠れキャラのようにチラっと登場させている…。なるほど、ディズニーのプロの意見ですね!」
八代「僕はゴーストの描き方に強いこだわりを感じました。死後の世界にいるゴーストって遠い存在のようで、僕らと変わりない人間臭さや魂をもっている。だから親近感が湧くんだな、と。そこに強い愛を感じました」
――いろんなゴーストが登場しますが、お気に入りのゴーストはいましたか?
八代「絵の中にいる、船長のゴースト!」
土屋「一緒、一緒!!」
八代「すごく可愛かったですよね!」
土屋「彼、海に帰りたいと思っているのよね。つまらないテレビ番組でも、海が映っているチャンネルに変えるいたずらをするほど、とにかく海が見たいのよ(笑)」
愛之助「僕が印象に残ったのは、旦那さんをメッタ刺しにしたゴースト。単純に怖いな~って」
八代「確かに、それもすごいインパクトでした」
――自分なら、どんなゴーストになって館に来る人を驚かせたいですか?
愛之助「僕はずっと鎧の中に入って、来た人を驚かせたいです」
土屋「ずっと酔っぱらってヘベレケになって、ずっと犬を口笛で呼んでいるお爺ちゃんゴーストがいいな。なんなら人を驚かせるより、ゴーストのくせに誰かが来たことに逆にビックリしちゃう、みたいな(笑)」
八代「僕は、部屋の隅でひたすらエクササイズしているゴースト。誰かを怖がらせるわけでもなく、ただエクササイズしている名物ゴーストになりたいです(笑)」
「死んでいようが生きていようが、共に経験を分かち合うことで悲しみを癒す方法がある」(土屋アンナ)
――ズバリ、本作の“大人でも楽しめるポイント”は?
愛之助「人間のみならずゴーストたちの過去や、いろんな愛の形が描かれているところですね。親子や恋人同士の愛など、幅広い世代の方に共感いただけると思います」
土屋「死後の世界に生きるゴーストたちにも、それぞれバックグラウンドがあって、それぞれ悲しみを持っている。死んでいようが生きていようが、共に経験を分かち合うことで悲しみを癒す方法があるということを描いている。そこがステキでした」
八代「僕も生と死というテーマをすごく考えさせられました。ベンを演じながら、“命”そのものより、そこに宿る“魂”がいつ死んでしまうのか、いつまで生き続けるのかなど、すごく考えさせられて…。また、子ども向けの分かりやすくキャッチーな笑いもあれば、大人だからこそクスッと出来るピリっとした笑いも魅力です」
土屋「実は私、4DXで観たのですが本当にヤバかった!技術的レベルがさらに上がったそうで、もはやアトラクションに乗っているかのように動くんです!映画館でグラングラン揺れながら、爆笑しちゃいました!」
子どもから大人まで、めくるめく“恐怖と笑い”のハイブリッドの波に、どっぷり浸かる高揚感。オリジナルの俳優陣に負けず劣らずの、日本語吹替版声優たちの味わい深い声の演技は、ディズニーファンならずも字幕版と吹替版、どちらも制覇したくなるはずだ。
取材・文/折田千鶴子