『白雪姫』から『ウィッシュ』へ!時代を映してきたディズニー・ヒロインの名曲をプレイバック
ディズニー100周年記念作品『ウィッシュ』(12月15日公開)が、いよいよ全貌を現しつつある。本作は、願いが叶う魔法の王国に暮らす少女アーシャが、魔法で願いを叶えてくれるはずの王様が、みんなの願いを支配しているという衝撃の真実を知ってしまい、みんなの願いを取り戻すため立ち上がる世紀のドラマティック・ミュージカル。
かつてのディズニー・アニメーションを思い起こさせるクラシックなセル画調の2Dアニメーションと、最新の3DCGアニメーションが融合した最新技術による新しい映像美もさることながら、公開に先駆けて配信された劇中歌「ウィッシュ~この願い~」も、すでに巷で“神曲!”と話題を呼び、ファンの期待をますます高めている。
字幕版でヒロインのアーシャを演じるのは、アリアナ・デボーズ。彼女は『ウエスト・サイド・ストーリー』(20)で第94回アカデミー賞助演女優賞を受賞したばかりの若き注目株で、演技力もさることながら、力強く情感豊かな歌声が魅力だ。
「ウィッシュ~この願い~」をはじめとした『ウィッシュ』の音楽を担当するのは、新世代の作曲家ジュリア・マイケルズと、グラミー賞受賞プロデューサー兼ミュージシャンのベンジャミン・ライス。マイケルズは、第60回グラミー賞主要2部門にノミネートされたソング・ライター兼アーティストであり、ジャスティン・ビーバー、エド・シーランら有名アーティストへの楽曲提供でも知られる。壮大なメロディに、デボーズの圧巻の歌声が加わる相乗効果で、歌詞のとおり“どんな試練が待ち受けても乗り越えてみせる!”と、思わず心を熱くさせられる一曲となっている。
そう、いつの時代もディズニーアニメーションのヒロインが歌う名曲は、多くのファンの心を動かして来た。その時代が持つムードや女性の心の内を映すかのように、観客はヒロインに心を寄せ、あるいは自分を重ね合わせることで夢を見て、気持ちを奮い立たせる。世界初のフルカラー長編アニメーションとして誕生した『白雪姫』(37)から最新作『ウィッシュ』にいたるまで、まさに時代を映す魅力的なヒロインたちが歌う名曲を振り返り、その変遷をたどってみよう。
三大プリンセスによる、出会いを心待ちにする気持ちを綴った楽しいメロディ
『白雪姫』の代表曲「いつか王子様が」は、『ダンボ』(41)や『バンビ』(42)の音楽も担当したフランク・チャーチル作曲によるもの。柔らかで美しいメロディには時おり、白雪姫の人柄を感じさせるようなユーモアも混じり込み、その後にジャズ・スタンダードになるほど広く愛されてきた名曲だ。いまも色あせることのない美しい旋律は、聴くものを存分にうっとりさせてくれる。その一方、“いつの日にか王子様が来てくれる。その日を私は夢に見る”という歌詞は、まさに当時の女性の価値観や世間が思う幸せな女性像を反映していて興味深い。
『白雪姫』に続くディズニー三大プリンセス作品の一つ、『シンデレラ』(49)の「夢はひそかに」はしっとりエレガントな一曲。継母や義理の姉たちにいじめられるシンデレラが、“夢を信じていればいつか叶う”、“信じ続ける心が大事”と自分に言い聞かせるように歌う歌詞は、シンデレラのポジティブさを改めて気づかせてくれる。この楽曲を通じて打ちだされたメッセージは、まさに最新作『ウィッシュ』に至るまで変わらないこと、置かれる立場や背景は違っても“強い願いの力”をずっと描き続けて来たことに驚かされる。
三大プリンセスの3人目は『眠れる森の美女』(59)。オーロラ姫が歌う「いつか夢で」も、会ったことのない王子様に向け“あなたをいつも夢に見て”と、運命の人に想いを託しているが、動物たちと楽しそうに踊りながら歌う楽し気なメロディラインは、いかにも耳をくすぐる。
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『ウィッシュ』日本版オリジナル・サウンドトラック
・12月15日(金) CD発売/デジタル配信開始
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