都市ボーイズが『変な家』の“誰にでも起こりうるような怖さ”を語る!「家が気になるようになってしまう」
「危険かもと思っても知りたいという変な欲のほうが勝ってしまう」(岸本)
――映画に登場する、物語のカギとなる“本家”が実家でも、帰りたいと思えますか?
岸本「あの家の醸しだす雰囲気は、はやせの実家に行った時に感じたものと近しい気が…」
はやせ「あそこまで怪しくない(笑)。でも僕の地元は神様を喜ばせるためにやるお祭りとか、変なものはまだまだ残っているようなところです」
――映画ではなかなか奇妙ですし、ゾクっとする面々が本家で待ち構えていましたが…。
はやせ「怖いというより取材したいって思いました」
――取材したいと思えたポイントはどこでしょうか?
はやせ「攻め方がすごくよくて。間取りに感じた違和感から始まって、設計士さんが出てきて“もしかしたらこの家はある目的のために作られた?”というところで、鍵を握る女性が登場。気づけば怪しい因習の残る田舎まで出てきて。取材として最高の流れですよね。見ていてうらやましかったです、雨宮が」
岸本「確かに。取材している流れで行き詰まったら、新たなヒントが出てきてそれに乗っかって、また次に…。ある種都合よすぎという感じはするのですが、実際に意外とそういうものだから、そこもリアルだなって」
はやせ「そうそう!」
岸本「点と点が全然関係ないところで繋がって進むって、現実の取材にも結構あること。その瞬間にアドレナリンのようなものが出て、気持ちいいと感じる。偶然的なものがどんどん重なって思いもよらぬところに行く。東京で始めたのに気づいたら田舎で取材していて。あの流れはすごく気持ちいいだろうなって思いました。危険っぽい匂いがして誰かに止められたり、自分でも“これ以上進んで大丈夫かな”と考えるタイミングって映画にもあったけれど、あれは止まらないんです。これ以上踏み込んだら危険かもと思っても知りたいという変な欲のほうが勝ってしまう。三大欲求より強いぐらいのなにかがある気がします。これを逃したら答えに辿り着けないとか、感覚的にわかるから踏み込んでしまいます。止めればいいのに、バカじゃない?って思ったりもするんですけれどね(笑)」
はやせ「僕の場合は、“知りたい”の先に“共有したい”というのがあって。だからYouTubeをやっている気がしています」
岸本「僕は“共有したい”よりも“知りたい”のほうが大きくて。実際に、知ったうえで共有できないことも多いので、多分、アドレナリンというか脳汁が出る瞬間の中毒なんだと思います(笑)」