第96回アカデミー賞のスタイルを“In&Out”で判定!パーフェクトなルックを披露したセレブは誰?
技ありシルバーはIN
フローレンス・ピュー、ミシェル・ヨー、ライアン・ゴスリング。3人に共通するのは、クールなシルバールックを着こなしたことだ。ピューは、Del Coreのドレスに合わせたナチュラルなヘアメイクがよかった。ヨーのドレスはバレンシアガで、オールド・ハリウッドなオペラグローブを舞台上で外した選択はナイス。ドレスと本人だけで、充分輝いている。ゴスリングはシルバーのラインがシャープでスタイリッシュなグッチで登場。3人とも、エフォートレスに身に纏っているところがIN!
同じシルバーのラインでも、アウトなチョイスをしたのは、モデルで女優のモリー・シムス。シルバーの部分が、高級自転車を盗まれないようにがんばる鎖のチェーンみたい。自分らしさをファッションで表現するトレンドはいまだ健在なのだが、わかりやすいボディポジティブなのは去年の流行なのだ。
マーメイドコアはIN
淡いブルー、ヴィナースのようなシルエット、シェルモチーフなどを取り入れたマーメイドコアを選んだセレブも多かった。赤のカーペットに映えること、春にふさわしい明るさと奥ゆかしさが表現できるからではないだろうか。『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』で助演女優賞を獲得したダヴァイン・ジョイ・ランドルフは、ルイ・ヴィトンを着用。トゥーマッチになりそうなデザインながら、鮮やかなペールブルーが軽やかさを演出している。
『哀れなるものたち』で主演女優賞に輝いたエマ・ストーンのドレスもルイ・ヴィトンで、個性的なミントカラーが、ストーンの赤毛と肌の色にぴったり。担当スタイリストによると、クロシェ編みの貝殻デザインがキュートさに一役買っていて、ストーンの演じたピュアなベラ・バクスターに似合うと思ったそう。
話題作への出演が相次ぐ、アニャ・テイラー=ジョイは、INなシルバーも取り入れたディオールのクチュールで、『君たちはどう生きるか』の受賞を発表した。テイラー=ジョイは、素の美しさを活かした自然なヘアメイクもいまっぽいし、すべてがIN!の見事なスタイリングを披露した。
OUTだったのは、シンシア・エリヴォ。『ウィキッド』チームでの参加だから、重々理解できるのだけど、ダークグリーンが…重い…。もう春なのに。緑のカラーは譲れないにしても、素材がレザーでなければ、だいぶ印象が違っただろう。もう春なのに。ドレス自体はゴージャスでカッコいいのだけど、それならせめてネイルはナチュラルや淡いカラーにしたら垢ぬけ度が激変したはず。もう春だもの。ものすごく凝ったネイルアートで、ビューティ誌などがこぞって、ベストネイル!と評していました!とフォローは入れておくことにします。
文/八木橋恵