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旅行に行きたくなる!『シサム』に『ゴールデンカムイ』『鉄道員』など北海道の魅力が詰まった映画たち

コラム

旅行に行きたくなる!『シサム』に『ゴールデンカムイ』『鉄道員』など北海道の魅力が詰まった映画たち

実在した珈琲店で撮影された『しあわせのパン』

洞爺湖のほとりでパンカフェを営む夫婦と客たちの交流を通し、日常の中にある幸せを描いたハートウォーミングストーリー。東京から月浦に移住し、小さなパンカフェ「マーニ」を始めたりえ(原田知世)と水縞(大泉洋)。宿泊施設も備えたマーニには近所の常連さんから遠方の旅行客まで様々な人たちがやって来る。

実在する珈琲店「ゴーシュ」で撮影された『しあわせのパン』
実在する珈琲店「ゴーシュ」で撮影された『しあわせのパン』 DVD 発売中 価格:5,280円 発売元:アスミック・エース/オフィスキュー 販売元:アミューズソフト [c]2011「しあわせのパン」製作委員会

平原の一本道に建つマーニは、裏手に湖、右手に木立ちを望む絵に描いたようなロケーションだが、撮影に使われたのは実在したカフェ。珈琲店「ゴーシュ」がそこ。マーニは2階が宿泊施設だったが、ゴーシュはカフェのみで、隣に宿泊施設「ゴーシュRIN」がある(2020年オープン)。2階建ての建物は1棟貸し切りで、定員は1名のみ。珈琲店はすでに閉店したが、一人で静かな時間を楽しみたい人はゴーシュRINをチェックしてはいかが?

北海道各地で撮影され、離ればなれになった男女の運命的な恋を描く『糸』

札幌出身の歌手、中島みゆきの同名曲をモチーフに、菅田将暉と小松菜奈をW主演に迎えたラブストーリー。運命的に出逢いつつ離ればなれになった恋人たちを描いて大ヒットした。撮影は上富良野や函館ほか各地で行われ、北海道の風景が詰まった作品になっている。高橋漣(菅田)と園田葵(小松)は13歳の時に恋に落ちるが、葵が姿を消したことで2人の初恋は終わりを告げた。8年後、友人の結婚式で東京を訪れた漣はそこで大学生になった葵と再会するが…。

上川管内上富良野町出身の漣。彼の回想シーンの撮影は、おもに富良野町とその周辺で行なわれた。家出した漣と葵が泊まるのは南富良野町の「かなやま湖畔キャンプ場」。上富良野町役場や「深山峠ラベンダーオーナー園」なども使われた。質素な葵の実家は、美唄市南美唄町にある市営団地周辺。最重要スポット「子ども食堂」は、同じく美唄市の南美唄町にある空き住宅の一角が使われた。撮影後も建物には子ども食堂の看板が掲げられており、いまも映画ファンが訪れているという。漣と葵がガラス越しに電話するシーンは函館空港。クライマックスのフェリー乗り場は津軽海峡フェリー函館ターミナルで、どちらも2人の想いがあふれる名シーンを飾った。


ここでピックアップした作品以外にも『北のカナリアたち』(12)や『許されざる者』(13)ほか、北海道を舞台にした作品は数多い。広大な景色や厳しい寒さなど北海道らしさを生かしたドラマチックな作品たちに触れてみてはいかがだろうか?

文/神武団四郎

※「シサム」の「ム」は小文字が、山崎賢人の「崎」は「たつさき」が、アシリパの「リ」は小文字が正式表記

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