佐野勇斗、鈴木仁、眞栄田郷敦ら注目の若手俳優がバンドを結成!『小さな恋のうた』がついに完成
「平成で最も歌われた男性アーティストの楽曲」として、01年の発表以来世代を超えて愛されつづけるMONGOL800の同名楽曲をモチーフにした映画『小さな恋のうた』(5月24日公開)の完成報告記者会見と完成披露舞台挨拶が13日に新宿バルト9で行われ、これまで明らかにされていなかったキャスト&ストーリーなどの情報が一斉に発表された。
本作は沖縄の小さな町に暮らす高校生たちが、バンド活動を通して“音楽”という絆で結ばれていく姿を描く青春ドラマ。日本とアメリカがフェンスを隔ててひとつの土地に存在する町で人気を集める高校生バンドのメンバーは、行きつけのライブハウス&練習スタジオでスカウトされプロデビューが決まる。しかしその帰り道、喜びの絶頂で盛り上がるボーカルの亮多とギターの慎司に1台の車が突っ込み、バンドのメンバーはあまりにも辛い現実と直面することに。
主人公の真栄城亮多を演じるのは、ボーカルダンスユニット「M!LK」のメンバーで『ちはやふる−結び−』(18)や『3D彼女リアルガール』(18)など俳優としても活躍著しい佐野勇斗。会見で佐野は、撮影の半年前からバンド練習をおこなったことを振り返り「練習があったからこそ、僕らバンドメンバーの絆も深まり、バンド感が映画にもあらわれた。とても身のある練習だったなと思いました」とコメント。
ドラム担当の池原航太郎を演じるのはドラム経験者でもある森永悠希、バンドの紅一点・譜久村舞を演じるのは『ミスミソウ』(18)や『21世紀の女の子』(公開中)など話題作への出演が相次ぐ山田杏奈。舞の兄で亮多の親友・譜久村慎司を演じるのは本作で俳優デビューを飾る眞栄田郷敦。さらに、ベースを担当する新里大輝役にはMEN’S NON-NOのモデルで、大きな話題を集めたテレビドラマ「3年A組 –今から皆さんは、人質です−」での演技も記憶に新しい鈴木仁。
彼ら4人は佐野と同様に、撮影前から特訓した楽器演奏の苦労を振り返りつつ、撮影時に森永の部屋で森永手作りの夜ごはんを食べたことや、バンドメンバー5人で公園で遊んだことなど、思い出話を語っていく。そして、それぞれの「小さな恋のうた」との出会いにまつわるエピソードも披露。アメリカで育った眞栄田は「物心ついた頃からこの曲を知っていて、良いサビとメロディだなと思っていましたが、この作品を通して歌詞の深さを感じることができた」と明かした。
他にも、米軍基地内で暮らし主人公たちと心を通わせる少女・リサ役を演じる「Wi-Fi-5」のトミコクレア、主人公たちが通うライブハウス&練習スタジオのオーナー・根間敏弘役で、自身も「小さな恋のうた」をカバーした経験がある世良公則、そして『orange-オレンジ-』(15)や『雪の華』(19)を手がけた橋本光二郎監督も記者会見に出席。バンドの先輩でもある世良は、劇中の5人の演奏について「きっとモンパチのメンバーも彼らにこの曲をあげてしまおうと思うくらい、彼らの曲になっている。最高のバンドです」と大絶賛した。
その後、世界最速上映を観終えたばかりの観客の前で舞台挨拶をおこなった8名。上映開始前にキャスト情報が明らかになると、満員の場内からは大歓声があがったとか。佐野が「映画面白かったでしょうか?」と観客に呼びかけると、大きな拍手が巻き起こり「この日をどれだけ待ち望んだことか。良い作品になったと胸を張って言えるものができました!」と自信たっぷりにコメント。そして佐野は、ともに切磋琢磨しあった共演者たちを眺めながら「友達以上のバンドになれたと思います」と満面の笑みを浮かべ会場を沸かせた。
取材・文/久保田 和馬