「ロミオとジュリエット」を基にした伝説のミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』は決して一緒にはなれない恋人たちを描く“禁断の愛”の真骨頂!
名曲たちに彩られたトニーとマリアのひたむきな想い
ジェッツとシャークスの抗争の過程をダンスで表現するプロローグから始まり、2つのグループが異なるダンススタイルで挑発し合うパーティ会場のシーンや、ラテン調の曲「America」の群舞など、全編を通して見せ場の連続。また、曲に導かれるようにストーリーが進んでいくので、特にラブソングのせつなさが台詞以上に印象的だ。
ダンス会場を後にし、1人になったトニーがマリアの名を呼びながら、愛を伝える「Maria」、再会したトニーとマリアがアパートの非常階段で恋の始まりを確認し合うデュエット「Tonight」、過酷な運命に翻弄される2人が、どこかにきっとあるはずの理想の場所へ思いを馳せる「Somewhere」など、歌い継がれる名曲の数々に2人のひたむきな想いが込められ、泣ける恋愛映画に仕上がっている。
トニー役は『ベイビー・ドライバー』(17)で主人公を演じたアンセル・エルゴート。マリア役は3万人ものオーディションから選ばれ、ディズニーの実写版『白雪姫』のヒロイン役にも決まっているレイチェル・ゼグラー。そのほかのキャストにも歌唱力とダンスの実力を認められたミュージカル界の精鋭がそろった。先日発表された第79回ゴールデン・グローブ賞では、作品賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞したほか、ゼグラーが主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)、マリアの兄の恋人アニータ役のアリアナ・デボーズが助演女優賞をそれぞれ受賞する快挙を成し遂げた。
様々な障壁のある禁じられた恋愛は、人生を甘美に彩る魅惑の果実。と同時に、多様性が求められる今日の社会において、心から互いを求め合う者同士に、障壁なぞなんの意味も持たないのではないか、という問いも突きつける。障壁や偏見を超え、永遠に生き続けるパワフルなラブストーリーに酔いしれたい。
文/石塚圭子
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