是枝裕和監督「舞妓さんちのまかないさん」は“ごはん”と“美術”が眼福!飯島奈美&種田陽平の仕事に迫る
『万引き家族』(18)や『ベイビー・ブローカー』(22)など、国内外で高い評価を集める是枝裕和監督がNetflixと初タッグを組んだNetflixシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」(2023年1月12日より配信)。京都・祇園の花街を舞台に、舞妓さんたちが共同生活を営む「屋形」の日常とそこに暮らす少女たちの成長を描いた本作で、特に目を奪われるのは劇中に登場するおいしそうなごはんの数々と、隅々までこだわり抜いたセットなどの美術だ。
祇園の舞妓さんになることを夢見て、故郷の青森から京都へやってきたキヨ(森七菜)。屋形に住み込み、鼓や舞などの稽古に励むキヨだったが、舞妓には向いていないと言われてしまう。気落ちするキヨは、ある日一緒に生活するみんなのために作った親子丼が評判となり、毎日のごはんを用意する“まかないさん”として屋形で働くことになる。
おいしそうなごはんが次から次へ…是枝監督「夜中に観たらたまらないと思います(笑)」
劇中に登場するごはんを手掛けたのは、『そして父になる』(13)や『海街diary』(15)でも是枝作品に携わったフードスタイリストの飯島奈美。撮影現場に立ち会った鹿嶋愛プロデューサーが「飯島さんが作る料理は本当に美味しく、俳優さんやスタッフの皆さんが撮影中、心待ちにして召し上がられていたのが印象的でした」と振り返るように、物語のいち要素としてだけでなく現場の士気を高める重要な役目を果たしたという。
是枝監督も「原作に出てくる料理を全部リストアップして、どれをピックアップしたらいいか、時間をかけて選びました。茄子の煮浸しやパンプディング、フルーツサンドといった日常の料理がおいしく見える。それがこの作品にとっては大事なことなんです」と語り、「どれもおいしそうでしょう?夜中に観たらたまらないと思いますよ(笑)」と近年数々の人気作が生まれている“飯テロ”ドラマへの仲間入りに自信をのぞかせた。