さらばジェイソン・モモア版アクアマン!?『アクアマン/失われた王国』で最後の雄姿を目撃しよう
没入感がレベルアップ!最新作でアクアライドを体験
『アクアマン』から6年を経てついに公開されるのが『アクアマン/失われた王国』である。舞台は前作の4年後。アクアマン打倒を狙うブラックマンタが、世界を滅亡させる古代兵器ブラック・トライデントと共に太古に封印されていた海底王国の邪悪な力を甦らせようとする。アーサーに息子が生まれたり、最強の敵を前に、海と地上の世界を守るため監獄に収監されていたオームに協力を求めたり、今作も親子や兄弟の絆をテーマにした熱いドラマを展開。海底人と地上人の血を引くアーサーが海と陸の懸け橋になるという使命に目覚めるなど、スケールを増した物語が味わえる。
アクションもさらにスケールアップした。前作ではアーサーとオームの争いと並行し、海の覇王の座を狙うオームによる陰謀や駆け引きが繰り広げられたが、今作は彼ら2人の大冒険がメイン。生まれや育ち、考え方もまるでう兄弟が、対立しながら巨大な敵に挑む姿がユーモアを交えながらアップテンポで描かれる。砂漠地帯での激しいチェイス、海のならず者が集まる危険な海中砦での大乱闘、巨大生物が生息する危険な火山島でのバトルなど、スピード感、スケール共に振り切った見せ場が次々に登場。クライマックスには復活した王国軍との壮大な合戦シーンも盛り込まれるなど、よりライドを増した見せ場に圧倒される。
DCEU最後の大花火となる1作…さらばモモア版アクアマン?
そんな『アクアマン/失われた王国』は、2023年12月に世界74か国で公開。全米など各国で初登場No.1を飾り、2024年1月10日時点で全世界興収488億円の大ヒットを記録している。前作に続いて熱狂的に迎えられている本作だが、これがモモア=アクアマンの見納めになりそうだ。というのも2013年より続いてきたDCユニバースは、本作でひとつの章の幕を閉じることが決まっているのだ。2022年にDCスタジオの共同CEOになったジェームズ・ガン主導で新たなユニバースが準備中だが、アクアマンがどんな形で組み込まれるかはまだ明かされていない。しかし、10年にわたって繰り広げられたDCユニバースのオーラスを飾るのがアクアマンというのは実に彼らしい。「最後は俺がきっちり締める!」と言うかのように豪快なアクアマンのラストバトル、ぜひ胸に刻みつけてほしい。
文/神武団四郎