梅雨のジメジメを吹き飛ばす!いまこそ観たいアカデミー賞受賞映画13選
オスカー作品賞受賞の珠玉の名作に触れる!
第38回アカデミー賞で作品賞など5部門を受賞したロバート・ワイズ監督の『サウンド・オブ・ミュージック』(65)。誰もが一度は聞いたことがある名曲の数々に乗せて描かれる、家庭教師のマリア(ジュリー・アンドリュース)とトラップ家の7人の子どもたちの心温まる物語は、製作から半世紀以上経ったいまでもまったく色褪せない。往年の名作に触れてみるのも絶好のタイミングではないだろうか。
ヴァンゲリスによるテーマ曲が有名なヒュー・ハドソン監督の『炎のランナー』(81)も第54回アカデミー賞で作品賞など4部門に輝く不朽の名作。1924年のパリオリンピックで活躍した2人のランナーの実話を描いた同作は、100年ぶりのパリオリンピック開催が目前に迫ったいまだからこそ観たい一本だ。
そして第93回アカデミー賞で作品賞など3部門に輝いたクロエ・ジャオ監督の『ノマドランド』(21)と、第90回アカデミー賞で主演女優賞など2部門に輝いたマーティン・マクドナー監督の『スリー・ビルボード』(17)は、名女優フランシス・マクドーマンドの迫真の演技に注目。
ユーモアたっぷりの世界で爽やかな気分に!
「SF/ファンタジー」のところで紹介した『哀れなるものたち』のヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンが初タッグを組んだ『女王陛下のお気に入り』(18)は、第91回アカデミー賞主演女優賞受賞作。18世紀初頭のイングランド王室を舞台に、女王と彼女に使える2人の女性の愛憎が荘厳かつコミカルに描かれていく。
第87回アカデミー賞で4部門に輝いた『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)は、世界中の映画ファンを魅了するウェス・アンダーソン監督のセンスが存分に発揮されたミステリー・コメディ。レイフ・ファインズやジュード・ロウ、シアーシャ・ローナンやレア・セドゥなど超豪華なキャスト陣が織りなすテンポのいい掛け合いは必見。
そして第92回アカデミー賞で脚色賞に輝いたタイカ・ワイティティ監督の『ジョジョ・ラビット』(19)も、戦時下のドイツという暗い時代背景とは対照的に、10歳の心優しい少年の物語がユーモラスかつ晴れやかに描かれており、梅雨のジメジメした気分を爽やかに吹き飛ばしてくれること間違いなし。
紹介した13作品は、いずれもブルーレイやデジタル配信などでお気軽に楽しむことができる。名作・傑作ぞろいの20世紀スタジオ作品で、梅雨の在宅時間を彩ろう!
文/久保田 和馬