どこが進化した?“キングギドラ”を実写とアニメで比較する

コラム

どこが進化した?“キングギドラ”を実写とアニメで比較する

これまでに、何度もゴジラと死闘を繰り広げてきた人気怪獣“キングギドラ”。ゴジラシリーズ初の宇宙怪獣として生み出された独創的なデザインは、誕生から50年以上が経ったいまも新鮮だ。キングギドラがデビューしたのは、シリーズ第5弾『三大怪獣 地球最大の決戦』(64)。地球に落下した隕石より炎と共に現れたキングギドラは、凄まじいパワーで猛威を奮い、地球の怪獣たちを圧倒した。

キングギドラが初登場した『三大怪獣 地球最大の決戦』が11月3日(土)にBS11で放送
キングギドラが初登場した『三大怪獣 地球最大の決戦』が11月3日(土)にBS11で放送TM & [c]1964 TOHO CO., LTD.

そんな宇宙の破壊王が、“アニゴジ”最終章『GODZILLA 星を喰う者』(11月9日公開)でラスボス“ギドラ”として登場!ゴジラ・アースと壮絶なバトルを展開する。ギドラは、キングギドラの何を受け継ぎ何が新しくなったのか、その進化を見てみよう。

黄金のボディに3本の首を持つ威圧的なフォルム

キングギドラの出生地や生態は不明だが、5千年前に金星人を全滅させるなど古くから宇宙で破壊を繰り返してきた。時空を越え破壊神として出現するギドラも、容赦なき暴君ぶりを発揮し、人類を絶滅へと追い込んでいく。キングギドラと聞いてまず思い浮かぶのが、金色のウロコに覆われた巨体と3本の長い首を持つ威圧的な姿。『三大怪獣 地球最大の決戦』での設定は、身長100メートル、翼長150メートル、体重は3万トンで、当時の怪獣の中でも規格外のスケールだった(ゴジラは身長50メートル、体重2万トン)。

ゴジラ・アースの巨体をギドラの3本の首が締めつけていく
ゴジラ・アースの巨体をギドラの3本の首が締めつけていく[c]2018 TOHO CO., LTD.

ギドラもそんなキングギドラの特徴が踏襲されている。天空から伸びた3つの首は、300メートル以上あるゴジラ・アースをはるかに超越。“宇宙超怪獣”と呼ぶにふさわしいスケールだ。ウロコは鋭い角状で、炎のように黄金色に輝く様は、岩のような皮膚を持つゴジラと鮮やかなコントラストをなしている。吠えることはないのだが、電子音のようなインパクトある鳴き声もしっかり引用されている。

単独では倒せない!圧倒的なパワー

ギドラはそのパワーも規格外。3つの頭それぞれが意思を持ち自由に暴れる姿もキングギドラそのままで、まるで3体の生き物のように三方向からゴジラを激しく攻め立てる。キングギドラは重力を消す引力光線を吐いていたが、ギドラはゴジラ・アースのエネルギーである電磁波を吸収する。『三大怪獣 地球最大の決戦』でゴジラはモスラ、ラドンとタッグを組み、何とか互角に戦っていたように、ゴジラ・アースも単独ではギドラに劣勢を強いられてゆく——。

【写真を見る】キングギドラを倒すため、ゴジラとモスラ、ラドンがまさかの共闘!(『三大怪獣 地球最大の決戦』)
【写真を見る】キングギドラを倒すため、ゴジラとモスラ、ラドンがまさかの共闘!(『三大怪獣 地球最大の決戦』) TM & [c]1964 TOHO CO., LTD.

アニメならではのスタイルで、ゴジラ・アースと外宇宙から来たギドラの頂上決戦が描かれる『星を喰う者』。その原点とも言える、ゴジラとキングギドラが初めて激突した『三大怪獣 地球最大の決戦』が11月3日(土)にBS11で放送される。両作における“キングギドラ”と“ギドラ”の共通点や違いに注目しつつ、異種怪獣バトルの魅力を味わってはいかがだろうか?

文/神武団四郎

■アニメ―ション映画「GODZILLA 星を喰う者」11.9公開記念!『三大怪獣 地球最大の決戦』
BS11にて、11月3日(土) 20:00~21:54放送(予定)
https://www.bs11.jp/movie/godzilla-5th/

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