「敬老の日」は映画でお祝い!シニア世代のキャラクター&名優が活躍する映画13選
貫禄たっぷりの名優ぞろい!実写のシニアも負けてない
ここからは20世紀スタジオの作品のなかから、シニア世代の名優が活躍する映画を紹介していこう。まずは、観ているだけでパワーをもらえるほど破天荒なおじいちゃんが大活躍するサーチライト・ピクチャーズを代表する人気作『リトル・ミス・サンシャイン』(06)から。
田舎町アリゾナに暮らす少女オリーブ(アビゲイル・ブリスリン)が全米美少女コンテストの地区代表に選ばれたことから、決戦の地であるカリフォルニアを目指してオンボロ車を走らせる落ちこぼれ一家を描いたロードムービーである本作。皆個性豊かな一家のなかで、ひときわ強烈なインパクトを放つのは、ヘロイン常習者で老人ホームを追い出された祖父のエドウィン。品のない毒舌を炸裂させるけれど、その言葉ひとつひとつが妙に沁みる。演じたアラン・アーキンは本作でアカデミー賞助演男優賞を受賞した。
また、様々な理由を抱えた訳ありのシニア男女7人が、優雅なひとときを夢見てインドの豪華リゾートホテルを訪れる『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』(11)も、年齢に関係なく夢や希望を持ち続ける大切さを教えてくれる一本で、爽やかな感動と心温まるユーモアと共に元気がもらえることだろう。ちなみに7人を演じたのは、ジュディ・デンチにビル・ナイ、マギー・スミス、ペネロープ・ウィルトン、トム・ウィルキンソン、セリア・イムリー、ロナルド・ピックアップと、英国を代表する大ベテランたち。彼らの共演が観られるだけでも夢のよう。
シニア世代と“旅”を描く作品は特に相性が抜群。コメディアンとして活躍していたアート・カーニーが、ネコと共に旅をする老人を演じアカデミー賞主演男優賞に輝いた『ハリーとトント』(74)でしんみりとした気持ちを味わったり、ハリソン・フォードが未開の地を求めて旅をする孤高の男ソーントンを演じた『野性の呼び声』(20)でその映像技術に見惚れるのも一興。もちろんフォードの出演作なら「インディ・ジョーンズ」シリーズもシニア世代の大冒険が見られる一本として必見だ。
そしてシニア世代俳優の貫禄たっぷりの好演を目撃したいならば、シャーロット・ランプリングが厳格で冷静ながら深い葛藤を抱える寄宿学校の校長を演じた『わたしを離さないで』(10)や、先述のジュディ・デンチがミステリーのカギを握る貴婦人ドラゴミロフ公爵夫人を演じた『オリエント急行殺人事件』(17)、さらにアイルランドの孤島を舞台に突然親友への絶交を告げる男コルムをブレンダン・グリーソンが演じた『イニシェリン島の精霊』(22)をオススメしたい。
ここで紹介した作品は、ディズニー公式動画配信サービス「ディズニープラス」にて視聴可能(『ハリーとトント』を除く)。三連休が続く9月は、自宅でゆったりと映画を楽しんでみてはいかがだろうか。
文/久保田 和馬